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 や   う   あ  さ   し  た   く   や   な   ま

 さ   つ   め  よ   ず  い   さ   わ   が   る

 し   く   の  な   か  よ   の   ら   れ   い

 い   し   し  ら   な  う   に   か   る   ち

 う   い   ず  の   う  の   お   い   じ   き

 た   ほ   く  ち   み  ひ   い   か   か   ゅ

 し               ぜ   ん   う

 ​ 

しとしとおちる

あまだれのなかに

ちいさなじかんがすぎていく

くらしのいきものたちは

こえをひそめてかんがえた

あめはどこからきて

​どこへむかうのか

ただおんがくをきく

ながれてくるものに

みみをかたむければ

しぜんとわかちあう

このばしょからはなれて

しまわないように

いまこしをすえて

​ただおんがくをきく

​なみのりずむでおどる

ひかりふみきりをわたって

こどもたちへとびこむ

いきているじかんのなかで

しぜんのたにをあるく

かわりなんてない

ほしにうまれて

ぼくらのあいだには

​にんげんのことばがあった

そらはうちゅうにみたされている

すきまだらけにみえるのは

ながれていくじかんをふかんぜんな

​ぼくらのめでおってしまうからだ

あおいじかんがなっている

れいとうされたこうかくるい

にひきだけもってかえるという

ともだちのおてつだい

がっこうのせんせいはあわせて

​ろくせんえんになるといった

えいえんはしゅんかん

しゅんかんのなかに

つながっているじかん

このばしょをわすれて

むかいあったときから

​めのまえにうつりこむ

からっぽのまに

​あいずだけがひびいた

よるのなかに

かくれているもの

​だれかがしまいこんで

​わすれていったキャラメル

ほしをみあげて

のどぼとけをなぞる

ぼくたちはなにかを

うしないつつあるみたいだ

​ふたりのりのじてんしゃ

こしにまわしたりょうて

やさしかったから

ゆうやけにめぐりあえた

​さかみちをとばしていこう

ちいさなゆうきをかけあわせて

​しんごうがあおにかわる

かのじょはながめている

せかいがさよならをつげたひから

よるはどこまでもつづいて

えいえんのふかさをためしていた

いくつものとびらがあらわれて

​きおくにかぜをともしていく

ぼくたちのあいだを

いききしたことばや

くうきがそのまま

すとんと

​きれいないろをつけて

ゆうやけのなかに

ねむりつづけてくれたら

​いいのにね

フライパンのうえで

ひっくりかえされた

ホットケーキのように

ふわふわになってみたい

カーテンのすきまから

しのびこんだひかりが

あたりをつつんで

​きんいろのシロップになる

ここちよいまどろみのなかを

もうひとねむりしようか

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